畏れとは、人間を越えたもの、絶対者--神や仏--に対する畏怖心。一方、水、空気、光に対する畏敬の感情です。近代化はこの畏れをなくする方向に進んだ。ドイツの哲学者ニーチェによって、「神は死んだ」と言われたわけです。 東昇・日本(…
過去に法華経の行者にてわたらせ給えるが、今、末法に船守の弥三郎と生れかわりて、日蓮をあわれみ給うか。 日蓮聖人・日本(船守御書)
人のかくす事をあからさまにいう。 おしはかりの事を真実になしていう。 いきもつきあわせず物いう。 このんでから言葉をつかう。 学者くさきはなし。 良寛禅師・日本(良寛禅師戒語)
道心の中に衣食(えじき)あり、衣食の中に道心なし。 伝教大師最澄・日本(遺誡十五個条)
人のかなしみ時には擔(にな)い よろこびを人に送りて みづからをむなしくはする 女人(にょにん)われこそ観世音ぼさつ 岡本かの子・日本(岡本かの子全集・九巻)
念仏の機に三品(ぼん)あり。上根は、妻子を帯し家に在りながら、著(じゃく)せずして往生す。 一遍上人・日本(一遍上人語録)
妄念のうちより申しいだしたる念仏は、濁(にごり)にしまぬ蓮(はちす)のごとくにして、決定(けつじょう)往生うたがいあるべからず。 恵心僧都源信・日本(横川法語)
ほんとうに正しい信仰をもって来るならば、自然と自分はどこへゆくのだと、はっきり行手(ゆくて)がわかってこなくてはならなぬ。仰ぎ、伸びる気持、「自分はあそこへゆくのだな」という、目のあいた気持です。 友松円諦・日本(法句経講義)
善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや。 親鸞上人・日本(歎異抄)
貴僧は、まだ女を背負っていたのか。 原坦山・日本(仏教布教大系)
実際の体験ある人の書はみな読むに価いする。いわんや実際の体験による信仰を述べたものはなおさらのことである。 清沢満之・日本(近代の仏教者)
大道無門 無門慧開・中国(無門関・序)
広大な宇宙と矮少(わいしょう)な自分とは、同じ一つの道、地続きだということを体得するがよい。 沢木興道・日本(禅とは何か)
弥陀の五劫思惟(ごこうしゆい)の願をよくよく案ずれば、ひとえに親鸞一人がためなりけり。 親鸞上人・日本(歎異抄)
百尺竿頭一歩を進める 宏智禅師・中国(従容録七四則)
大いなるものにいだかれあることをけさふく風のすずしさにしる 山田無文・日本(手を合わせる)
随処に主となれば立処みな真なり。 臨済禅師・中国(臨済録)
他は是れ吾れに非ず 用某典座・中国(典座教訓)
啐啄同時(そったくどうじ) 碧巌録第十六則の評・中国(禅林宝訓音義)
片海・市河・小湊の磯のほとりにて昔見しあまのりなり。色形味わいも変らず、など我父母変らせ給いけんと、方違(かたたが)えなる恨めしさ、涙抑え難し。 日蓮聖人・日本(新尼御前御返事)