二つの芦束は相依ることによって立つ サーリプッタ・インド(相応部経典一二・六七)
和を以て貴しと為す。忤(さから)うこと無きを宗と為せ。 聖徳太子・日本(十七条憲法 第一条)
人、死を憎まば、生を愛すべし。存命の喜び、日々に楽しまざらんや。 兼好法師・日本(徒然草・九三段)
愛語よく廻天のちからあることを学すべきなり。 道元禅師・日本(正法眼蔵・菩提薩埵四摂法巻)
災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。死ぬる時節には死ぬがよく候。是はこれ災難をのがるる妙法にて候。 良寛和尚・日本(山田杜皐への手紙)
一日作(な)さざれば一日食(くら)わず。 百丈懐海禅師・中国(百丈清規)
色は匂へど散りぬるを わが世たれぞ常ならむ 有為(うゐ)の奥山今日越えて 浅き夢見じ 酔(ゑ)ひもせず 作者不詳・日本
衆生本来仏なり 水と氷のごとくにて 水をはなれて氷なく 衆生の外(ほか)に仏なし 白隠禅師・日本(坐禅和讃)
聖者、人を駆(か)るに教網(こうもう)三種あり、いわゆる、釈・李・孔なり。浅深隔て有りと雖も竝(なら)びに皆聖説(せいぜい)なり。 弘法大師空海・日本(三教指帰巻上)
売買をせん人は、まず得利の益(ま)すべき心づかいを修行すべし。 鈴木正三・日本(万民徳用)
たとい法然上人にすかされまいらせて、念仏して地獄におちたりとも、さらに後悔すべからずそうろう 親鸞上人・日本(歎異抄)
ただ、わが身をも心をもはなちわすれて、仏のいえになげいれて、仏のかたよりおこなわれて、これにしたがいもてゆくとき、ちからをもいれず、こころをもついやさずして、生死をはなれて仏となる。 道元禅師・日本(正法眼蔵)
鉢盂(はつう)を洗い去れ 趙州禅師・中国(従容録第三九則)
今も短気がござるか。あらばここへ出さしやれ。直して進ぜよう 盤珪禅師・日本(盤珪禅師法語・上)
われかならずしも聖にあらず、かれかならずしも愚にあらず、ともにこれ凡夫なるのみ 聖徳太子・日本(十七条憲法第十条)
人は阿留辺幾夜宇和という七文字を持(たも)つべきなり。 明恵上人・日本(栂尾明恵上人遺訓)
新しく興ってくる西洋の思想は総合性をめざしているから、この新しい要求を満たす材料を仏教の真理の蔵から選び出すことを、むしろ希望するであろう。 C・ハンフレーズ・英国(仏教・原島進訳)
才市やどんどこ、はたらくばかり。いまわ(は)あなたに、く(苦)をとられ、はたらくみこそ、なむあみだぶつ。 浅原才市・日本(妙好人浅原才市集)
この地上を全部牛の皮で覆うならば、自由にどこへでも跣足(はだし)で歩ける。が、それは不可能である。しかし自分の足に七寸の靴をはけば、世界中を皮で覆うたと同じことである。 河口慧海・日本(山田無文《手を合わせる》より)
仏法は功を用ゆる処なし。ただ是れ平常(びょうじょう)無事なり。 臨済禅師・中国(臨済録)