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開祖 (19571005A) 故恩師妙佼先生追悼説法会

8 ...その後、亡くなる2、3日前になって、またさらに、一切のことを全部お願いしますというようなことをいわれますので、なんだかどうも変だと思っておりましたところが、やっぱり先生は、自分ではもう時期が来てるということをおわかりになったんでしょう。わたしどもの目から見ますると、よく休んだとか、食べものを毎日、普通1日3度ずつ、3度の食事を、間違いなく食べていただける、こういうことで安心しておりましても、自分ではもういろいろのこと、「もう、ただではないよ」というようなことを前、前の日にいわれました。前の日は、お医者さんを呼んでくれということを四度(よたび)いわれました。しかし、外見から見ていますというと変わりがないようなので、わたしどもには、どこがどの程度苦しいのかわからなかったのでありますが、先生には、相当9日(ここのか)の日は苦しかったんだろうと、いまになって想像するのでありますが。  そういう経過をたどりまして、まったく久遠のかなたへ、眠るがごとく大往生されて、滅せられたのでございます。  その後(ご)、(咳払い)全国の会員の皆さん、または幹部の皆さま方が、おのおのがそのお役お役を全うされまして、立派のこんな葬儀もしていただき、さらに亡くなられてその後(ご)、ずっと切らさず、毎日支部長さんが五、六人(ご、ろくにん)ずつ交代に毎日夜も徹夜でお給仕をしていただき、皆さんの真心からなるあの告別式、いろいろのことを思い合わせて見ますると、どんなにか故人は満足されて、皆さま方に心から合掌していられると思います。  またわたしどもの、一生懸命、今後正しいご法をお伝えするというこのお誓いに対して、先生は、陰から、いままで以上に大きな力をもって、わたしども守護してくださることをわたしは信じて疑いません。一代を法華経に捧げられまして、色心二法を本当に行じられましたところの立派の大導師を、あの偉大なる宗教家を失いましたことは、わたしどもとして誠に、返す返すも惜しいことでございますけれども、これは生者必滅、会者定離の約束でございまして、なんとも致し方ございません。  お釈迦さまがご入滅の前に、大導師を失ったあと、どうしたらよろしいでしょうか、という質問をされたところが、お釈迦さまは、だれを中心に法をいきましょうかという質問に対して、だれもいらない。自分を灯明として行けよ。法をともしびとして行けよ。自灯明と法灯明ということを教えられたのでございます。宗教は、お互いに縁によりましてお導きを受けて、むちを打たれて、お互いが手をとられて最初は出発致しますのですが、人さまの、人さまを媒介致しまして、いろいろの教団の組織とか、または熱心の信者とかいう方の媒介によりまして、信仰に導かれて、そしていろいろな方便をもちましてお導きをいただくのでございますが、最後へいきますというと、一切のことはやはり自分でありまして、自分をともしび、自分が間違ったことをしておって、どんなに仏さまや神さまにお願いしても、ご利益は出ません。...
9 ...自分そのものの行動が、皆さま方に亡くなられた後(のち)までも慕われるような人にもなり、または25万の方々から、本当に惜しまれた告別式にお送りもしていただけるということも、これは本当に自分そのものが、立派にご法をともしびとして、ご法のとおりの行ないをしたことによりまして、初めてそういう成果があるのでございます。  わたくしども仏教徒と致しまして、おのおのが、仏心を持ちましたところの、最初はお導きをしたとか、されたとかいうことは、縁はそれにありますけれども、終局におきましては、自分自体が本当に正しい、仏さまとおんなし気持ちになって、同じ理想をもちまして、同じ立場に立たれまして、世の中のために、社会のために、宇宙のために、世界人類のためにわたくしどもは働かなければならない。そういうご法が、すなわちわたくしどもの日々(にちにち)、所依の経典としておりますところの法華経の経典でございます。その経典、ご法のとおりにわたくしどもが精進することによりまして、ご法をともしびとしていくことによりまして、わたくしどもは2陣3陣と妙佼先生と同じような人格を完成して、そして大往生を遂げて、人間としての生きがいを感ずることができるのだと、わたくしは信じておるのでございます。  どうか仏教の本質をわたくしどもは考えまして、お釈迦さまは最初にお悟りを開きましてお説きになりました最初に、四諦の法輪を説かれて「生老病死を説き、涅槃を究竟せしめ、辟支仏を求めるものには、十二因縁の法を説き、諸々の菩薩のためには阿耨多羅三藐三菩提を説いた」ということでございます。 その涅槃にいうところの大法(たいほう)というものは、やはり自分が本当に仏教の教義に則りまして、戒定慧の三学を行じまして、六度の教えをわたくしどもが忠実に実行しまして、菩薩道を行ずることによりまして、一人ひとりが仏さまに近くなり、仏さまに近い人格をわたくしどもが完成をしまして、一代の修行としなくちゃならないのであります。  どうかこの際に、先生をお慕いする気持ちを、本当にご法に一切を捧げて、先生と同様の生活をすることを、ここに大本尊の前にともどもにお誓いを致しまして、今後の精進に拍車をかけることをお願い致しまして、本日のごあいさつに代える次第でございます。  ありがとうございました。(一同 拍手) ○司会 ただいまは、会長先生より、ごあいさつを賜りました。 それでは、お題目を三唱させていただきます。...

開祖 (19631028A) 核兵器禁止宗教者平和使節団帰朝報告会

8 ... そこで、回ってまいりました、いろいろの国の状態をちょっと参考までに申し上げて、え、そしてその人間のあり方っていうものは、ちょっと行き過ぎるとこういうふうになるんだっと、いうことの一つのこれが、考える、糸口になりゃあしないかとこう思いますので、このあいだずーっと旅行してますというと皆さんがいろいろの、ことを、おっしゃる。で、その中で、非常におもしろい言葉が出たわけであります。  非常にこの、ヨーロッパの社会保障のよくできた国。例えば、スウェーデンのようのところは、社会保障は非常によくできてる。わずかの国民の数(かず)が750万という国でありますが、750万のところへ、家数(いえかず)が320万戸あるっていうんですから、750万で320万というと半分はないんですけれども。子どもさんがいて親子3人という家族があることになるとうちが余ってしまうわけであります。3人平均となると余るわけです。ですから、別荘を持って何軒ものうちのある人が、いま、たいへんあるわけであります。ま、結婚すればすぐその別のうちへちゃんと所帯を持つっということが、日本(にほん)のように不都合でなく、すぐにできるわけであります。で、その国の状態聞くというとまた、非常にうらやましい点があるわけでありますが。毎年(まいとし)、おういう鉄筋コンクリートで建てた、石で建てた、レンガや石で建てたところの、容易に壊れることのない、焼けることもないという、そういう建築が、政治の力において毎年5万戸ずつですね、その小さい国で5万戸ずつ毎年(まいとし)建たってる。不景気の時は7万戸だという、1年に。景気のいい時は5万戸なんだこれ。それちょっと聞くと、わたしどもにはこう、景気のいい時に余計建って、景気の悪いとき少なくしちゃよさそうなもんだと思うんですが、これは社会保障よくするために、景気悪くなると失業者ができる。そこで2万戸余計に建てて、やっぱりその失業救済ということで、不景気になると7万戸建てるというそういう政策を30年間やってきたっていうんだ。これは、スウェーデンでは、社会党の政治だそうですから、社会党が30年、政党、政権がつながってる。ところが、その社会党政権だといいながらまたおもしろいことにはですね、自由陣営のこの、国のですね、政治と変わらないということですね。例えば、国営のものというものが誠に少ない。ちょうど、いま、現在の日本(にほん)やなんかとおなしように、本当の、例えば、ま、日本(にほん)でいうならタバコとか、酒なんかもいくらかあるんですが、砂糖とか、まあそういうこの、郵便物だとか、鉄道とかっていうようのことになるでしょうか。...
9 ...その、国営のものっていうのが誠にその、自由陣営とちっとも変わらないで国営、全部すべてが国営じゃなくて、自由にもう皆さんが、もう闊達(かったつ)に、やると。 ま、こういう点が非常にわたしはおもしろい国だと思うんであります。ですから、社会主義だといっても、みんな国営になってしまうかと思うと、やっぱりその国柄によって、そう簡単にいかんもんだなっていうことにもなると思うんでありますが。  ところで、そういうふうに社会保障はよくて、する国が、税金はいちばん高い国だと。ま、こういうところにまた、ひとつわたしども考えをしてみなくちゃならない。われわれはもう税金さえ安ければいい、というようなことで、何か共産党が政権取ると税金ちっとも納めなくてもいいようの政権のようでございますが、そんなことで国が行くか行かんということが、ま、すぐわかると思うんですが。別に共産党のわたしはあの攻撃運動してるわけでありませんけれども。ま、そういう意味では、税金が非常に高い。例えば、高額所得者は10日働いて1日(いちんち)が自分の生活費で、10日(「とおか」と発音 正・9日)は税金に取られる。普通のいちばん最低の労働者が3日(みっか)働いて1日(いちんち)は税金だと、2日(ふつか)が自分の生活。ですから、だいたい生活が同じような生活になるようにしてるようであります。ま、そういうようなことで、非常にこの生活が、もう、お、非常にこの差がなくなってるわけですね。こういうふうになって、どういうバランスでいくかというと、軍事費が20パーセント、社会保障が30パーセント、で、あとが50パーセントが、え、すべてのこと、教育とかいろいろのことを賄ってるんでしょう。そういうことで、いま、申し上げましたように非常に、そのー、高い、そこで社会主義の国であると。で、その国がどういうふうにやってきたかというと、戦争という場合、要するにこの兵器、武器という場合になるとどういうことになるかというと、ここの国はですね、世界でですね、米英ソ3国を離すというと、750万の人口しかない国がいちばん最新式の優れた武器をみんな持ってるっていうん。スウェーデンはその4(よん)番目だっていうんですから。そのぐらい最新式の武器を持っていつでも戦争に立ち上がって、750万が火の玉となって戦うという自信持ってる。それで中立を守ってるわけなん。  ですから、あ、これもですね、社会党、まあこないだ、中立っていう問題で、池田さんと、この3党首のあれ会談聞いてると、ま、そんないろいろのことを聞いて来たもんですから、どうも社会党さんがちょっとまだ、小児病をのびないんじゃないかと思うような、こうちょっと精神年齢を鑑定しなくちゃならんほど遅れていやせんかと思うようのその政治観念がですね、中立ということが守れるっていうのには、やっぱり自分自体の力がちゃんと、軍事力を持って、そしてもうその、どこからも、侵せられな、侵されないっというような、そういう国の中立は中立が成り立つけれども。...
10 ...うっかり中立だというので、どっこにも関連しないで、なんにも持たんで、無鉄砲にといっても、いま現在われわれは、ま、理想、平和ということから理想を考えれば、そういう世界のほうが好ましいん。 好ましいけれども、いま、ちょっとあのEECが、さの、いろいろのこといっても、ちゃんと自分ではその中立っということで、どこにも別にその世話にもならなければ、従いもしないと。自分の思うところのはっきりとしたところ、自分の、独立したところの、立場をとって、そしてその意見を主張していくと、こういうまあ、国になってるわけです。これやっぱり、なるほどいろいろの条件をよく考えないと、これはうっかりできないもんだっていうことを、まあよく、う、わからしていただいた。こういう面をいうと非常に、たいへんに、え、素晴らしい国なんですがこの国が、わたしはいちばんの悩みになっているものは何かっていうと、だんだんそういうふうになってくるというと宗教心がなくなっちまう。なんでも物でもってすべてのことをそろばんずくで割り切ってですね、中立問題でもそろばんで割り切ってるわけ。親子の関係もみんな割り切ってるわけだ。もう夫婦がちゃんと、この若夫婦ができた以上、年寄りは隠居してしまって、え、そして養老院に楽々と行っていられるように社会保障があるから、ま、それはちゃんと設備がある。ところが、この国の人はどういうことなったかというと、そういうふうですから、まあ無理がないんでしょう生活に。日本(にほん)のようにがんとかですね、肺病患者なんてものは極めて少ない。ですから、病気のために、しん、死ぬというのは、割合年の若いうちに老衰で死ぬっていうん。これはもう全然意欲がなくなってしまうそうですな。もうその若手が、あー、ちゃんとこの、自分の子どもが成長したと、で、それにもう嫁をもらって、孫ができたのを、その、ま、日本(にほん)であれば、おばあちゃんに守(もり)してもらわなくちゃならんとか、へそくり少し出してもらわんと子どもに教育できんとか。まあ、いろいろこの、親子関係ですね、これ貧乏の国だけに、わたくしどもはうまくできてると思うんです。ところが向こうはその何もかにもちゃんとうまくいってですね、もう楽々ともう、孫の面倒なんか見て、守(もり)しなくとも、養老院で楽々と、こりゃあ、その、老人はその生活できることはできるんですね。ところがなんの意欲もなくなるから、もう老衰してしまうんですね。まあ老衰でこれまあ自然の大往生ならこれはまたもう、まあ、あまり早く死ぬの歓迎するってのおかしいですけれども、これはまあ大往生できるんならこれ結構なんですが、老人の自殺が非常に多いっていう。...

開祖 (19911115A) 法燈継承式

8 ...そういうような考えをもって、皆さんを信じきって、えー、皆さんのお力によって、会長のお役を果たさしてもらいたいと、いう意味のことが、あの、話のなかをこう聞いておりますると、うー、そこのところへ気がついてきたなと。こう皆さんが、自分の親せきだと。本当のもう身内なんだと。切っても切れない、その、縁が深い、因縁の、これは集合なんだと。ということを考えますると、お互いさまに、力を出し合うこと、手をとり合うことが、何よりも楽しくて、そういう考えをもっていますると拡大していくというと、仏さまのお言葉のように「大歓喜を生じて 自ら当に作仏すべしと知れ」といわれた言葉が、本当に自分が大歓喜をもてば自分が仏になれるんだから、人がしてくれるのだと手が届かないかもわからないけど、自分がなるんだから、自分が大歓喜をもって精進すると、こういうことが大切だと思います。  えー、日鑛も、うー、会長はきょう初めてなんで、(一同 笑)1年生ですから、えー、皆さんのご指導ごべんたつを得て、えー、会長を立派な会長にひとつ仕上げていただきたいということを皆さまにお願い申し上げます。  きょうは、ま、こういう、皆さま方にお礼を申し上げるよりほかにもう道がないほど、あらゆることで功徳を積んでいただき、そしてまた、このように盛大な、この法燈継承式ができまして、誠にありがとうございました。(一同 拍手) あつく御(おん)礼を申し上げます。以上をもちましてきょうの説法を終わりとさしていただきます。ありがとうございました。(一同 拍手) 〇司会者 開祖さま、ありがとうございました。...