〝人さまのために〟との気持で活動を
テンプルトン氏から、政治とのかかわりをどのようにしていますか、と尋ねられました。そこで日蓮聖人の言葉を引用し、『汝信仰の寸心を改めて、速やかに実乗の一善に帰せよ』というつもりで政治家に説法いたしております、と答えました。そうしたらビックリした顔をしていましたが、特に政治というのは影響の大きいものでありまして、政治の悪いところは諸天善神が皆どこかへ行ってしまって、悪神がこれに代わってくると日蓮聖人もおっしゃっています。仏教の因果説というのは、そういう論説なのであります。因縁というのはいつも輪廻して、生きて動いているものですから、善因の方に行くか悪因の方に行くか、どちらかに動いているわけです。
ですから、われわれは、何か一つでも、人さまのために世のために、お役に立とうという気持で、真心を込めて活動させてもらうのです。このことが善因となり、諸々の善根功徳を積ませてもらっていくから、仏さまのみ心のとおりに、順々とお手配がついていくわけです。いいことをやるか悪いことをやるかということで大きな違いが出てまいります。しばらくもとどまることなく因縁果報が輪廻しているわけです。ですから、入会して先祖の供養を真心からして、今日あることに対し、毎日、朝夕のご供養の時にお礼を言上し、ありがたく読経三昧に入られる。また、そういうお導きをいただいたお導きの親ごさんのお慈悲というものに、常に感謝するような気持で毎日を暮らしますと、いいことばかり、後から後から出てまいります。ところが、ご供養も何もしないのでは、そうはいきません。
このご法に縁があったということのありがたさ、幸せの心にならせていただき、人さまのことを真剣に考えている自分の状態を、何とありがたいことだろうと考えるようになるところに、宗教の値打ちがあるわけです。どうか、このテンプルトン賞に恥じないような信者になって、それと同時に、迷っているたくさんの人を救っていくために、しっかりとお役に立たせてもらおうということを、ここでお誓いして帰っていただきたいと思います。
(テンプルトン賞受賞祝賀式典から)