人類が皆手をつなぎ極楽浄土建設を
テンプルトン賞の審査員は九人いらっしゃるのですが、そのうち三人ずつが三年ごとに交代していくようになっているということです。審査員の時は推せんができないのだそうで、私を推せんしてくださった西本願寺の大谷光照先生は、審査員を終わったところで、私を推してくださったということです。過去の宗教の因縁からいくと、新興宗教と既成教団ということで、何かそこにひとつのカベがあるような気がしていたのでありますが、審査員になるような人ですから、そんなカベなんていうようなことを、少しも考えません。私はヨーロッパに出かける前に京都へまいりましたので、お目にかかってお礼を述べたのでありますが、「いやいや、日本にはあなた以外にテンプルトン賞に推せんする人はいないよ」と、あっさりおっしゃられたのです。これは本当にもったいない話です。仏教徒の中からということになれば、ご自分たちの仲間に、仏教に貢献のある素晴しい方がたくさんいらっしゃるにもかかわらず、私を推せんしてくださったのでございます。
頂戴してまいりましたものを皆さんにお目にかけたいと思います。このメダルは、木の葉が伸びている状態のようになっていて、十文字になっているのです。そして、その葉の先が全部重なり合っているわけです。これは全く諸法無我を形に表したと言ってもよいと思います。伺いましたら、世界中の人類が皆手をつないだ状態を表現したのだということでありました。次に賞状ですが、これは字も絵も一つ一つ手で書いたものです。十六万六千四百ドルの小切手は、昨日、理事長に渡しました。時差で少し目がショボショボしていますが、極めて元気で、あすはまた静岡へ、明るい社会づくり推進大会に出かけることになっています。
やはり、明るい社会づくり運動のように、宗派を超え、そしてまた、信仰だけでなく、あらゆる階層の方々がこのメダルにあるように、手をつなぎ合わせ、社会を明るくし、平和な世界をつくっていかなければならないわけであります。われわれ仏教徒が言うならば極楽浄土をつくるということです。日蓮聖人のお言葉を借りれば、『天下万民諸乗一仏乗となりて、妙法独り繁昌せん時、万民一同に南無妙法蓮華経と唱へ奉らば、吹く風枝を鳴さず、雨壌を砕かず、代は義農の世となりて、今生には不祥の災難を払ひ、長生の術を得』また、『汝早く信仰の寸心を改めて、速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば即ち三界は皆仏国なり、仏国それ衰へんや。十万は悉く宝土なり』ともおっしゃっています。