これは、妙佼先生十四回忌法要における会長先生のご法話です。この中で、とくにわれわれ幹部に対して、修行のあり方をご指導くださっております。お互いの日ごろの修行のあり方の反省と確認の意味で、ここに全文を掲載します。
皆さま、本日は妙佼先生の祥月ご命日に多数ご参拝いただきまして、まことにありがとうございます。全国各地から代表参拝の方がおいでになり、このように盛大に十四回忌の法要をしていただきまして、妙佼先生もさだめしお喜びであると存じます。
悪条件を克服してこそ
ただいまは、渋沢さん(港教会長)が、妙佼先生のご在世中のことを幾つか話をされましたが、妙佼先生は、小さいころからこの法華経にあうまでの四十七年間というものは、たいへんご苦労があったわけであります。
幼少にして、母親をなくされ、お父さんの手で育てられ、姉のうちへ養女としてもらわれるなど、いろいろ困難があったわけであります。
お釈迦さまは、お生まれになってから七日にして、すでにお母さんをなくされました。継母に育てられましたが、その継母は、男の子と女の子を持っておりました。
お釈迦さまと申しますと、何か雲の上の人のようであり、われわれの娑婆とは、こと違うような感じがしますが、そうではなく、私どもと同じように、ごくあたりまえの人間としてお生まれになったのです。そして、まま母に育てられた、という悪条件の中から、お釈迦さまのような聖者が生まれたわけであります。
したがいまして、妙佼先生にいたしましても、悪条件の中から生まれた人であればこそ、そこに深い信心がわく、ということにあいなるわけであります。
ですから、皆さん、いろいろな因縁を考えてみますと、なかなか順縁に生まれて幸せなままで……、という人はきわめて少ないと思うのであります。