一心欲見仏。不自惜身命
そうしたことを妙佼先生はみんな見抜いて「あなたには役がある。こうしなさい」と、いってお役を与える。役を与えられたほうは、何が役だかさっぱりわからないものですから、役ということだけを頭に入れて、「佼成会に入会したら役をつけられてしまった」――こう思っているのです。
役をつけられた、と思うから「組長という役は、班長よりやっかいだなあ」――こうなってくるのです。役というのはですね。皆さんお経をよーく読んでごらんなさい。
『法師品』に、自分がすでに十万億の仏を供養したり福徳淳厚によって人間に生まれてきた――このように書かれてあります。
しかも、悪世末法の法が滅せんとするときに生まれてきたすべての者が、極楽へはいれるのを断わって、「どうか娑婆へ出していただきたい」と、本仏にお願いして、こうして娑婆にでてきたわけであります。
過去にそういう約束を仏さまと取りかわしておいて、今世に生まれてくるときはアカに包まれて約束履行をしない人間に生まれてきているのです。
それを、履行する人間にしよう、というので佼成会に入会してイモ洗いするように、外側のアカを落とすために「きょうはご命日だ。きょうは妙佼先生の祥月命日だ」と、いってムリやりに、まるで男馬に子を生ませるような思いをして、引っぱってきているんです。(笑い声)これは笑いごとではありません。
とにかく、妙佼先生のご在世中、もう少し楽をして長生きしていただきたかった、と思いますが、毎日毎日、寝てもさめても信者さんの救われを考え、一生懸命やったお陰で、二十年間も寿命の増益をいただいたわけであります。
そうしたことを、妙佼先生は自分でおわかりになっておりましたから、どんなに疲れても疲れた顔などしませんでした。皆さんが帰ったあと、からだが苦しいような状態があって寝ていても、玄関に人が訪ねてくる気配がすると、パアッとはね起きて、その人の悩みを聞いてあげ、みんな自分で悩みを引き受けてしまうのです。