まあ、この高松宮さまは、その当時、ご自分の健康が少しすぐれない、そういう問題をもっておいでになって、これもまた、妙佼殿のところで、初めてお目にかかって、そして身の上のいろいろのことをお話しになった。救われようというので、おいでなったのですが、宮さまにすれば誰も自分には本当のことを言ってくれない、お世辞を言ってくれたって人間が救われるもんじゃないと、あべこべに向こうから聞かされるわけです。お世辞では救われませんよと。是非本当のことを言ってください、私の一番欠点を話して下さいとおっしゃる。こういう注文を受けたのは、そのとき一遍だけです。
宮さまは少し喘息の気があるということでした。そして自分の一番悪いところを言ってくれというから、あなたの一番悪いところは、神さまからの自然のお恵みを反対にお考えでしょう、とこう言ったら、その反対というのはどういうことですかと、真剣でお聞きになるわけです。その反対というのは、あなたにもしお子さんが生まれると嘆きを見なければならない運命であります。そのためにあなたにはお子さんを授けないのですが、その神さまのはからいに、あなたは不平をお持ちでしょうと、こう言ったら、はあっ、そのとおりですと。これも正直に、本当にもう全部隠しだてのない、そのままをズバリ受けとめられたんです。あなたが懺悔をなされば、喘息の気はすぐ治りますと、こういうことを私は言ったのであります。それから何回かお会いしましたが、妃殿下の喘息はピタッと治ってしまったんですね。ところが法門を聞いたり拝む機会が何回かあっても、本当にそれを用いない人にはそのてきめんの結果は出て来ないのであります。
ところが、純粋にお聞きになる方はそのように一遍でちゃんとそういうことで病気が治ってしまう。それほど一つの法則というものは、心の法則というものはちゃんと、法華経の法門に叶った気持ちになれば、一遍にご功徳が出るわけであります。
また恩師の方のご子息さんが、軍法会議でどうなるかというようなご心配のときがありました。それで来月の五日前にこの問題は呼び出しがあって話をするならば、必ず結果がいいでしょうと、こういうことを私は申し上げておったのであります。そうしましたら、ちょうどその月の二十八日に軍法会議がありまして、その結果が現れたわけであります。無罪になったわけであります。
そういうことで、その恩師の方も早速入会をして、そういう結果があったものですから、大変にお喜びになって、向こうから、宮さまから仏さまにお花代をたくさん頂戴したことがございます。
そのように、素直に聞いた人にはそういう不思議が現れたわけであります。