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 こういう問題、さらに、大勢、夏冬を問わず、暑いときも寒いときもおいでをいただいて、皆さんが修行をしてくださる、立体的の道場で7階建てでございますので、その換気、または冷暖房、こういうことに配慮を致しまして、たまたまヒートポンプによるところの、冷暖房、これによりますと、普通の冷暖房の約半額(「はんかく」と発音)くらいで、これはまだかつてこういう大殿堂に使ったことのない、大きな建物に使ったことのないようなものだそうでありますが、これを、マミアゴヘイさんという「シュウワ会社」の社長さんの発明でありまして、この新しい方法を、この道場に採用したわけでありまして、この問題も、実際に大きな道場にそれが可能であるかどうかといういろいろの心配もあったわけでありますが、これをみごとに完成を致しまして、これだけ大勢の方がおいでいただいても、冷房をかけますると、非常に気分よく、本当にこの中へお入りをいただきますれば、極楽浄土へ行ったようの気分で、お互いに自分の心のあるだけのことを、お互いに語り合う道場としてふさわしい、建設ができたわけでございます。
 先ほども申し上げましたように、芝電気の社長さん、または、いま、申し上げました冷暖房の関係の方々、ジャスパーの会社の総員、え、ことごとくこの建設に関係をされました方々は、すべてのことを投げ打って、わたくしどものこの建設に真剣にご奉仕をくださいましたので、ご覧のように素晴らしい道場が、えー、8年という期限は少々長いようでありましたけれども、昨年ヨーロッパを、外遊をさせていただきましたその際に、外国の宗教建設の状態を伺いますと、驚くなかれ150年、ないしは200年かかったという建造物が各所にあるわけであります。
 えー、現在はスピード時代といいますから、150年も200年もなどというと、もう始めたときからおしまいのときまでに、気持ちが変わりはしないかとも、わたくしどもは考えるんでありますが、そういうお話を伺うにつけましても、西洋の、あのキリスト教に対する信仰というものが、いかに根強いものであるか、しかもその建設はことごとく、その当時の建設としては、いちばん最先端の、新しい方式、いちばん素晴らしい方式をとられて、宗教建設には金に糸目をくれずに、建設されたことが記録に残っておりました。
 こういうものを見学させていただきまして、東京におきましては、わずか8,000坪の地所ではございますが、前のほうには、わたくしどもの学校は約1万坪の地所が控えております。
 この、小高い丘に、丘の上であり、しかも南傾斜のこういう地所をまたと探そうといっても、おそらく東京にはこういう地上権もないのではないかと、そういうふうに考えまして、わたくしども、先ほどの建設委員長をはじめ、各委員の者が、心血をそそいで、この全力をあげて、この聖堂建立に、努力を致したわけでございます。

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