ところが皆さんからしてお導きを受けて、そして人生というもののこの生老病死、この変化、諸行無常のこのことわりから、ずっとよってもって来る自分の前にあらわれるすべての万法に対するそれが、きわめて大自然の中にそういう恩恵を受けたり、いろいろな裁きを受けたり、いろいろのことがあるわけです。そういうことがみな縁によって起こっておるのであると。縁起の法則によってあらわれてきているのであると。ここまで悟ると縁覚になりますね。
さて、そこまで参りまして、きれいな気持ちになろうという修行を一生懸命でしている。これはきれいになろうとしているんですけれども、自分がきれいになろうとするだけではなかなか本物にならない。そこで仏さまは菩薩道というものを今度は想定したわけであります。因縁がわかる、生老病死のことわりがわかる、諸行無常、諸法無我の論理がわかる。そうすると今度は、どうしても菩薩道という道を自分が歩まなければ──自分も人も救われるという、そういう状態をつくらなければ世の中が幸せにならない。ここまで来ると、みんな一緒に地球というこの乗り物にちゃんと乗っている。一つの乗り物に一緒に乗っているんですから、これは生命共同体なんですね。ですからみんながもう救われた状態、みんなが幸せの境涯、そういうふうになるためにはどういうことをしなければならないか。こういう考え方に立ったのが菩薩なんです。仏さまが世に出現されたのは、その三つの菩薩道というものの終局のそういう考え方にみんななってもらいたいから、そのために世の中に出たのであると、こういうふうにお釈迦さまはおっしゃっておるわけであります。ですから三つの法門のような気持ちでおるのが、それは三つでなくて一つであると。顕一──一つをあらわすために三つの法を説いたんだと、こう言っておるわけです。
その法門のとおりのことを佼成会では皆さんが、教会長さんを中心に、支部長さん、主任さん、そして皆さんが手どりをおやりになる。この手どりをする活動というのが、これが仏道修行、菩薩道でございます。この修行をしないと、この因縁果報というものがわからないんですね。どうなることやらわからんものですから、勝手なことを考えたり、何か失敗があるともう驚いてしまったり、それからもう災難が来もしないのに、いつ災難が来るかというのでくよくよ考えたり、いろいろしてしまう。ところがこの因果の道理というものがわかるというと、もう本当に大安心をして悠々としていられるということであります。その悟りを開かせるために仏さまが世に出られて、そして皆さんにどういう心構えで、どういう順序次第によって自分というものを整えるかということをお説きになったわけであります。