われわれは
〝運命共同体〟
一見するところ、この世界というのはまだまだ多くの開発地域を残した、無限の可能性のある世界に見えますが、実際には、石油にしても三十四、五年もたてばなくなる、というように、地球上に資源がどれくらいあって、それがどれくらいもつのか、ということを数字で表せるほどまでにわかっています。こうなりますと、人類がこの有限の資源をどのようにして生かして使うかが問題になってくるわけで、地球上のわれわれ人類が、一つの運命共同体であることを考えざるを得なくなるのです。
そこで、宗教者としても、ただお祈りをしたり、お経を読んだりするだけでなく、世界のあるべき姿というのをはっきりと割り出して、その中から私共がどのようにするか、ということを考えてみなければなりません。そういうことで、皆さん、十日間の会期中、殺人的スケジュールの中で、熱心に討議をしたのでありました。
また今回は、われわれ老人ばかりじゃ前途のことに少し積極性がなくて、事なかれ主義になりかかるのではなかろうかと心配がありましたので、青年に呼びかけて、日本の青年九十人、それとアジアの青年十人を加えた百人からなる『青年の翼』というのができたのであります。
彼らは、アメリカの青年と、宗教青年としてどのような未来を描いていくか、ということを話し合いました。それは、なかなか活発な討議が行われたのですが、対話だけではどうも青年としては物足りない、ということで、ニューヨークのあの大公園を清掃しようということになったのであります。そこで、掃除用具を借りて、公園の清掃を行ったわけですが、宗教青年が他の国まできて、公園をきれいに清掃していこうなんていう殊勝な気持に、ニューヨークの市長さんが大変感激しまして、市長自ら、わざわざお礼にみえたのであります。
また、世界四十億という人類のうち、先進国の十億の国民は太り過ぎの状態にあり、他の十億の国民は、いまだに餓死寸前のところにいるという事実を踏まえて、そのひもじい思いをしている人たちに対して、太り過ぎの状態にある国民は、一ヵ月に一飯だけは節食して、そのお金をその人たちに送ろうじゃないか、ということが、青年の会議では満場一致で可決され、非常に素晴しいことと思っております。