開祖さまご法話テキスト『一心』 1979年09月
釈迦牟尼仏ご命日
持てる力を
世界会議に傾注おかげさまで、当初、線香花火のように終わるのではないか、とマスコミや学者の方々に言われていたこの平和会議でしたが、一九六九年以来、まさに十年一日のごとく、持てる力すべてをこの世界会議に傾注することができ、第三回を開催することができました。
京都会議の前に、私たちはまず、宗教家は何をなすべきかを探求していきました。
第一回の時には、世界平和のために、まず軍備をなくすということを考え、次に、一人一人が平等でなければならないということで、人権という問題をとりあげました。また、世界には非常に科学的に進歩し、豊かな暮らしをしている国がある一方では、地下資源も、人的資源もたくさんあるのにもかかわらず、開発が十分でなく遅れている国がある。そこで、〝軍備の撤廃(非武装)〟〝人権〟に加えて、〝開発〟という問題を考えたのであります。
次に、ルーベン会議では、地球の資源環境といったものを考え、世界の経済の共同体のようなものをつくって、そこから何か道が見つからないか、と考えたわけです。
今回は、それらをさらに発展させ、いよいよ〝世界共同体を志向する宗教〟というようなことを論じるまでになってきました。こうなりますと、私は、佼成会の御旗に書いてあります『天壌無窮 異体同心』ということと同じようなことになってきたと思うのであります。
世界が共同体であるということは、仏教の三法印の中で言えば『諸法無我』ということでしょう。孤立して自分というものはあり得ないのであって、すべてのものは、持ちつ持たれつである、ということをお釈迦さまはお説きくださっています。持てる力を
世界会議に傾注おかげさまで、当初、線香花火のように終わるのではないか、とマスコミや学者の方々に言われていたこの平和会議でしたが、一九六九年以来、まさに十年一日のごとく、持てる力すべてをこの世界会議に傾注することができ、第三回を開催することができました。
京都会議の前に、私たちはまず、宗教家は何をなすべきかを探求していきました。
第一回の時には、世界平和のために、まず軍備をなくすということを考え、次に、一人一人が平等でなければならないということで、人権という問題をとりあげました。また、世界には非常に科学的に進歩し、豊かな暮らしをしている国がある一方では、地下資源も、人的資源もたくさんあるのにもかかわらず、開発が十分でなく遅れている国がある。そこで、〝軍備の撤廃(非武装)〟〝人権〟に加えて、〝開発〟という問題を考えたのであります。
次に、ルーベン会議では、地球の資源環境といったものを考え、世界の経済の共同体のようなものをつくって、そこから何か道が見つからないか、と考えたわけです。
今回は、それらをさらに発展させ、いよいよ〝世界共同体を志向する宗教〟というようなことを論じるまでになってきました。こうなりますと、私は、佼成会の御旗に書いてあります『天壌無窮 異体同心』ということと同じようなことになってきたと思うのであります。
世界が共同体であるということは、仏教の三法印の中で言えば『諸法無我』ということでしょう。孤立して自分というものはあり得ないのであって、すべてのものは、持ちつ持たれつである、ということをお釈迦さまはお説きくださっています。われわれは
〝運命共同体〟一見するところ、この世界というのはまだまだ多くの開発地域を残した、無限の可能性のある世界に見えますが、実際には、石油にしても三十四、五年もたてばなくなる、というように、地球上に資源がどれくらいあって、それがどれくらいもつのか、ということを数字で表せるほどまでにわかっています。こうなりますと、人類がこの有限の資源をどのようにして生かして使うかが問題になってくるわけで、地球上のわれわれ人類が、一つの運命共同体であることを考えざるを得なくなるのです。
そこで、宗教者としても、ただお祈りをしたり、お経を読んだりするだけでなく、世界のあるべき姿というのをはっきりと割り出して、その中から私共がどのようにするか、ということを考えてみなければなりません。そういうことで、皆さん、十日間の会期中、殺人的スケジュールの中で、熱心に討議をしたのでありました。
また今回は、われわれ老人ばかりじゃ前途のことに少し積極性がなくて、事なかれ主義になりかかるのではなかろうかと心配がありましたので、青年に呼びかけて、日本の青年九十人、それとアジアの青年十人を加えた百人からなる『青年の翼』というのができたのであります。
彼らは、アメリカの青年と、宗教青年としてどのような未来を描いていくか、ということを話し合いました。それは、なかなか活発な討議が行われたのですが、対話だけではどうも青年としては物足りない、ということで、ニューヨークのあの大公園を清掃しようということになったのであります。そこで、掃除用具を借りて、公園の清掃を行ったわけですが、宗教青年が他の国まできて、公園をきれいに清掃していこうなんていう殊勝な気持に、ニューヨークの市長さんが大変感激しまして、市長自ら、わざわざお礼にみえたのであります。
また、世界四十億という人類のうち、先進国の十億の国民は太り過ぎの状態にあり、他の十億の国民は、いまだに餓死寸前のところにいるという事実を踏まえて、そのひもじい思いをしている人たちに対して、太り過ぎの状態にある国民は、一ヵ月に一飯だけは節食して、そのお金をその人たちに送ろうじゃないか、ということが、青年の会議では満場一致で可決され、非常に素晴しいことと思っております。われわれは
〝運命共同体〟一見するところ、この世界というのはまだまだ多くの開発地域を残した、無限の可能性のある世界に見えますが、実際には、石油にしても三十四、五年もたてばなくなる、というように、地球上に資源がどれくらいあって、それがどれくらいもつのか、ということを数字で表せるほどまでにわかっています。こうなりますと、人類がこの有限の資源をどのようにして生かして使うかが問題になってくるわけで、地球上のわれわれ人類が、一つの運命共同体であることを考えざるを得なくなるのです。
そこで、宗教者としても、ただお祈りをしたり、お経を読んだりするだけでなく、世界のあるべき姿というのをはっきりと割り出して、その中から私共がどのようにするか、ということを考えてみなければなりません。そういうことで、皆さん、十日間の会期中、殺人的スケジュールの中で、熱心に討議をしたのでありました。
また今回は、われわれ老人ばかりじゃ前途のことに少し積極性がなくて、事なかれ主義になりかかるのではなかろうかと心配がありましたので、青年に呼びかけて、日本の青年九十人、それとアジアの青年十人を加えた百人からなる『青年の翼』というのができたのであります。
彼らは、アメリカの青年と、宗教青年としてどのような未来を描いていくか、ということを話し合いました。それは、なかなか活発な討議が行われたのですが、対話だけではどうも青年としては物足りない、ということで、ニューヨークのあの大公園を清掃しようということになったのであります。そこで、掃除用具を借りて、公園の清掃を行ったわけですが、宗教青年が他の国まできて、公園をきれいに清掃していこうなんていう殊勝な気持に、ニューヨークの市長さんが大変感激しまして、市長自ら、わざわざお礼にみえたのであります。
また、世界四十億という人類のうち、先進国の十億の国民は太り過ぎの状態にあり、他の十億の国民は、いまだに餓死寸前のところにいるという事実を踏まえて、そのひもじい思いをしている人たちに対して、太り過ぎの状態にある国民は、一ヵ月に一飯だけは節食して、そのお金をその人たちに送ろうじゃないか、ということが、青年の会議では満場一致で可決され、非常に素晴しいことと思っております。意義深い
大統領との会見今回特に、世界の約四分の一の人口をもつ中国が参加したということは、非常に意義深いことです。
もう一つ意義深いことは、ワシントンに行って、カーター大統領にお会いできた、ということです。
最初、そう簡単に会えるとは思ってもみませんでしたが、日本とアメリカの間に財界の社長さんたちの連合体があり、その事務局長をしているという人が大統領の側近の人を知っており、その方が一ハダ脱いでみようというのです。というのは、この方は、神光明苑という宗教団体の信者さんでありました。この神光明苑という宗教団体が最近新宗連に加盟しようとした時に、宗教法人として登録する際や、新宗連に加盟する際の手続き等に関して、新宗連の事務局が、非常に骨を折ったのです。そこで、この方は、この事務局の努力に非常に感激いたしまして、今回の大統領との会見に対しては、それでは私が一ハダ脱いでみよう、ということになったのであります。そして、すぐにホワイトハウスの知っている人に連絡をしてくれ、とうとうカーター大統領の妹さんに私を引き合わせてくれることになったのです。
そういうわけで、三日、カーター大統領の妹さんと会ったのですが、この妹さんが非常に熱心なキリスト教の信者であり、時に神がかり的になられ、それがカーター大統領の意思を決定する際に大きな役割を演じているのだそうです。
六日は〝ワシントンデー〟ということで、私たちは、バスに分乗してワシントンへ押しかけ、ホワイトハウスへ入れてもらったわけです。そこへカーター大統領夫妻がみえられたのです。そして、みえると同時にカーター大統領は真っすぐ私を見て、真っ先に私のところへきて、「あなたとお会いできることは、大変感激です」と言いながら、私と握手をするのです。
私の方は非常にびっくりしたのですが、これは、ちゃんと妹さんが準備をされていたのです。私は、妹さんに世界中の宗教団体が結束して平和を願い、国連にも刺激を与えている。昨年は六月十二日に国連の軍縮会議で「戦争のために危険を冒すより、平和のために危険を冒すべきだ」ということを、カーター大統領やソ連のブレジネフ書記長に提言しておいたというようなことを言ったわけですが、妹さんは、この時のことを、最近にない非常に感激した話し合いだったとして、カーター大統領に伝えていたそうです。意義深い
大統領との会見今回特に、世界の約四分の一の人口をもつ中国が参加したということは、非常に意義深いことです。
もう一つ意義深いことは、ワシントンに行って、カーター大統領にお会いできた、ということです。
最初、そう簡単に会えるとは思ってもみませんでしたが、日本とアメリカの間に財界の社長さんたちの連合体があり、その事務局長をしているという人が大統領の側近の人を知っており、その方が一ハダ脱いでみようというのです。というのは、この方は、神光明苑という宗教団体の信者さんでありました。この神光明苑という宗教団体が最近新宗連に加盟しようとした時に、宗教法人として登録する際や、新宗連に加盟する際の手続き等に関して、新宗連の事務局が、非常に骨を折ったのです。そこで、この方は、この事務局の努力に非常に感激いたしまして、今回の大統領との会見に対しては、それでは私が一ハダ脱いでみよう、ということになったのであります。そして、すぐにホワイトハウスの知っている人に連絡をしてくれ、とうとうカーター大統領の妹さんに私を引き合わせてくれることになったのです。
そういうわけで、三日、カーター大統領の妹さんと会ったのですが、この妹さんが非常に熱心なキリスト教の信者であり、時に神がかり的になられ、それがカーター大統領の意思を決定する際に大きな役割を演じているのだそうです。
六日は〝ワシントンデー〟ということで、私たちは、バスに分乗してワシントンへ押しかけ、ホワイトハウスへ入れてもらったわけです。そこへカーター大統領夫妻がみえられたのです。そして、みえると同時にカーター大統領は真っすぐ私を見て、真っ先に私のところへきて、「あなたとお会いできることは、大変感激です」と言いながら、私と握手をするのです。
私の方は非常にびっくりしたのですが、これは、ちゃんと妹さんが準備をされていたのです。私は、妹さんに世界中の宗教団体が結束して平和を願い、国連にも刺激を与えている。昨年は六月十二日に国連の軍縮会議で「戦争のために危険を冒すより、平和のために危険を冒すべきだ」ということを、カーター大統領やソ連のブレジネフ書記長に提言しておいたというようなことを言ったわけですが、妹さんは、この時のことを、最近にない非常に感激した話し合いだったとして、カーター大統領に伝えていたそうです。妙佼先生の
ご神示の通りに開会式でのあいさつに際しては、私は本当の私の考えていることを言わせていただこうということで、最初に私は仏教徒であるので仏教的表現を使わせていただきますとお断りし、お釈迦さまは「今此の三界は皆是れ我が有なり。其の中の衆生は悉く是れ吾が子なり。而も今此の処は諸の患難多し。唯我一人のみ能く救護を為す」とおっしゃっており、その仏さまの願いというのは、私共が本当に仲良くして兄弟なんだということをハッキリ意識して、仏の弟子だという気持にならなければいけないのではないか、というあいさつをしたところ、皆さん納得してくださいました。
その昔、妙佼先生は、先生のご在世のころ、神さまの言葉として「法華経が立正佼成会を元として世界万国に弘まるべし」とおっしゃいましたが、まさにこの開会式では、世界中の専門の宗教家を集めて、法華経の法門をそのまま皆にぶつけて、皆が納得して拍手をしているのですから、世界万国に法華経が弘まった、ということです。
こういうことで、今回の第三回世界宗教者平和会議は大成功に終わった、と思っております。どうかこれからも、ますますこの世界平和ということができるまで、皆さま方のご精進をお願い申し上げます。(九月十五日、釈迦牟尼仏ご命日)
妙佼先生の
ご神示の通りに開会式でのあいさつに際しては、私は本当の私の考えていることを言わせていただこうということで、最初に私は仏教徒であるので仏教的表現を使わせていただきますとお断りし、お釈迦さまは「今此の三界は皆是れ我が有なり。其の中の衆生は悉く是れ吾が子なり。而も今此の処は諸の患難多し。唯我一人のみ能く救護を為す」とおっしゃっており、その仏さまの願いというのは、私共が本当に仲良くして兄弟なんだということをハッキリ意識して、仏の弟子だという気持にならなければいけないのではないか、というあいさつをしたところ、皆さん納得してくださいました。
その昔、妙佼先生は、先生のご在世のころ、神さまの言葉として「法華経が立正佼成会を元として世界万国に弘まるべし」とおっしゃいましたが、まさにこの開会式では、世界中の専門の宗教家を集めて、法華経の法門をそのまま皆にぶつけて、皆が納得して拍手をしているのですから、世界万国に法華経が弘まった、ということです。
こういうことで、今回の第三回世界宗教者平和会議は大成功に終わった、と思っております。どうかこれからも、ますますこの世界平和ということができるまで、皆さま方のご精進をお願い申し上げます。(九月十五日、釈迦牟尼仏ご命日)