あの人民大会堂で中国政府の要人が、「どういう考えで、どんな方法で世界平和を実現しようと考えているんだ」と質問された。ですから、この時とばかりに私共は「こういう方法で、世界のありとあらゆる宗教がみんな手をつないで、武力を使わない世界というものを作るんだ。そういう物騒なものは、もし作っても絶対に使わないという約束を核保有国の為政者にして頂こうと考えている。こういう目的のためにWCRPは一生懸命に宗教協力の努力をしているんだ」と、こうお話をしたのであります。
そうしましたら、「中国も、ソ連やアメリカほどではないけれども核兵器を持っている。けれどもあんな残酷なものは絶対に撃ってはいかん。中国は作っても使わないんだと、もう作った時すでに世界に向って約束してある」と、こういうことでありました。こういうことで中国の指導者の方々と私共との話し合いは非常にスムーズに進みまして、核兵器を使わないという点で意見が一致したのであります。
また、私共WCRPが中国から招待されて話し合ったということが、逸早くソ連の方に洩れたんだろうと思うんであります。まあ、これはどうか分かりませんよ。まあ、ソ連のブレジネフさんは偉大なる政治家でありますから、洩れたのではなくして直感したのかもしれません。いずれにしても、私共が中国政府と話し合ったその時からソ連の様子がだいぶ変わってまいりました。今回の第二回国連軍縮特別総会に、ブレジネフさんはちょっと健康を害しておりましたので、自分自身はいらっしゃらなかった。そこで自分のメッセージを発表するようにということで外務大臣を国連に派遣して、「核兵器を他国よりも先に使わない、人類の平和のために他国よりも先に使うことはしない」と、こういう宣言を出された。我々宗教者が願っていることを実現して下さるという約束を発表して下さった。ですから、今度のソ連訪問に際しては、このことについてお礼を申し上げたいと思っているのであります。
こういうようなことで、ソ連も中国もWCRPの主張にだいぶ近づいてきた。ところが、アメリカのレーガンさんはあいかわらず強がりを言ってる。世界一強い国になるんだなんて言って、一生懸命で核軍備を増強している。自由圏の方が共産圏よりも軍事的に強いんだと、こう言いたくてえらく力んでいるんです。