この方の偉いところは、子供さんに対して、自分が頑張ったから、お前たちの今日があるなどと、一遍も言ったことがない。それどころか、小さい子に苦労させてすまなかったと、お詫びしてきたということです。だから子供たちは何も知らないと思っていたら、中国の孤児の方たちの親捜しの様子をテレビで見ていた次男さんが、涙をこぼして「私もこの人たちと同じ運命になるところを、お母さんのおかげで、今日、幸せに暮らしている」と言われたそうです。
このように、戦争というものは、親子のあいだでも話せないような悲惨を招くのです。私どもは、二度と戦争をしない平和な国民にならなくてはなりません。
そして、本当の平和が実現するまで、世界中の人々に法華経の精神をお伝えしていく、これが、前世の随喜が更に隨縁となって、こんなにも素晴らしい人生を送らせていただいている私どもの、大切な責務であると思います。
本日は、戦争による犠牲者、人間ばかりでなく、動物も、草木も、そして国土も、戦争のために荒らされたすべてのものへの、心からなる回向として、ここに『戦没殉難者盡十万法界諸精霊之霊位』という塔を立て、ご成仏を願った次第です。
お互いさま、この隨縁、きょうのこの席に共に侍らせていただいた因縁を深く感じ、今後の精進の糧にしたいと思います。
どうか、一層のご精進のほど、お願いいたします。
(文責在記者)