仏教者のことば66
「わたしは貴僧に招待されて来たのではなく、ヤソ教に招待されて来たのですから、その悪口は言えません」
山崎辨栄上人・日本(仏教布教大系第十九巻)仏教者のことば38
広大な宇宙と矮少(わいしょう)な自分とは、同じ一つの道、地続きだということを体得するがよい。
沢木興道・日本(禅とは何か)仏教者のことば47
(報身仏としては)、法身よりうけたるわれらが心識(こころ)は仏性と申して、仏になり得らるる卵にて候。卵は産み出されても、母雞のあたたかなるふところの裡(うち)にあたためられねば孵化(ふか)せぬ。われらが仏性の心性も、報身仏の慈悲の懐に摂(…
仏教者のことば29
道心の中に衣食(えじき)あり、衣食の中に道心なし。
伝教大師最澄・日本(遺誡十五個条)仏教者のことば54
一心を二心に致さぬがようござる。
盤珪禅師・日本(盤珪禅師語録)仏教者のことば30
人のかなしみ時には擔(にな)い
よろこびを人に送りて
みづからをむなしくはする
女人(にょにん)われこそ観世音ぼさつ
岡本かの子・日本(岡本かの子全集・九巻)仏教者のことば65
「お坊さま、このお経の教えは、つまりわたくしも観音さまになれということでございますね」
二宮金次郎・日本(『二宮尊徳』)仏教者のことば15
売買をせん人は、まず得利の益(ま)すべき心づかいを修行すべし。
鈴木正三・日本(万民徳用)仏教者のことば62
ここに縁あって来た人は、縁くらい恐ろしいものはないのですから、どうぞひとつこれからさきざき、三日でも竜沢寺の飯を食っておった、あああの人は違うというように、すべてやっていただかねばならん。お願い申すことはそれよりない。
…仏教者のことば27
過去に法華経の行者にてわたらせ給えるが、今、末法に船守の弥三郎と生れかわりて、日蓮をあわれみ給うか。
日蓮聖人・日本(船守御書)仏教者のことば5
仏は常に在(いま)せども、現(うつつ)ならぬぞあわれなる
人の音せぬ暁に 仄(ほの)かに夢に見えたもう。
作者不詳・日本(梁塵秘抄巻ニ)仏教者のことば57
生死即涅槃と体するを名づけて定となし、
煩悩即菩提に達するを慧となす。
天台大師・中国(法華玄義九)仏教者のことば67
一切世間の治生産業、ことごとく取り用いて我が実相智印となす。
慈雲尊者・日本(『人と為る道』)仏教者のことば51
衆生仏を礼(らい)すれば、仏これを見たもう。衆生仏を唱うれば、仏これを聞きたもう。衆生仏を念ずれば、仏も衆生を念じたもう。
法然上人・日本(勅修御伝)仏教者のことば12
色は匂へど散りぬるを わが世たれぞ常ならむ 有為(うゐ)の奥山今日越えて 浅き夢見じ 酔(ゑ)ひもせず
作者不詳・日本仏教者のことば2
二種の衆生あり。来りて菩薩に向かい、一は恭敬供養(くぎょうくよう)し、二は瞋(いか)り罵(ののし)り打ち害す。そのとき菩薩はその心よく忍び、敬養(けいよう)の衆生を愛せず、加悪の衆生を瞋らず。
ナーガールジュナ・インド(…仏教者のことば61
他力ということ、易行(いぎょう)などともいうが、実は容易なことではない。他力といったら、自分は微塵もなしに、全部あなたまかせに、まかせなければならない。
沢木興道・日本(禅とは何か)仏教者のことば8
人、死を憎まば、生を愛すべし。存命の喜び、日々に楽しまざらんや。
兼好法師・日本(徒然草・九三段)