人、世間愛欲の中に在りて、独り生じ、独り死し、独り去り、独り来る。（仏説無量寿経・下）

色即是空　空即是色 （般若心経）

一切衆生悉（ことごと）く仏性有り （大般涅槃経・迦葉菩薩品）

直心（じきしん）はこれ菩薩の浄土なり。 （維摩経・仏国品）

持戒はこれ菩薩の浄土なり。 （維摩経・仏国品）

仏陀は「もろもろの草木も生きものであり、魂を持っている」と説きたもうた。ゆえにわれらはそれを切ることはできない。 （大荘厳経論巻三）

仏世尊は種種の因縁もて殺生を呵責（かしゃく）したまい、離殺を賛歎したもう。乃至蛾子（ぎし）をも尚ことさらに奪命すべからず。いかに況んや人をや。 （十誦律巻四十五）

他に隷属（れいぞく）するはすべて苦なり。自在の主権は楽し。 （小部経典・譬喩経）

其の国の中間幽冥の処、日月の威光も照すこと能わざる所、而も皆大に明らかなり。其の中の衆生各相見ることを得て、咸（ことごと）く是の言を作（な）さく、此の中に云何（いかん）ぞ忽ちに衆生を生ぜる。 （法華経・化城諭品）

是の人は少欲知足にして能く普賢の行を修せん （法華経・普賢菩薩勧発品）

忍辱の地に住し、柔和善順にして卒暴ならず、心また驚かず （法華経・安楽行品）

仏は常に在（いま）せども、現（うつつ）ならぬぞあわれなる 人の音せぬ暁に　仄（ほの）かに夢に見えたもう。 　作者不詳・日本（梁塵秘抄巻ニ）

才市やどんどこ、はたらくばかり。いまわ（は）あなたに、く（苦）をとられ、はたらくみこそ、なむあみだぶつ。 　浅原才市・日本（妙好人浅原才市集）

大いなるものにいだかれあることをけさふく風のすずしさにしる 　山田無文・日本（手を合わせる）

随処に主となれば立処みな真なり。 　臨済禅師・中国（臨済録）

絶えず善行を行なっていると、だんだん情緒が美しくなっていって、その結果、他の情緒がよくわかるようになり、それでますます善行を行なわずにいられないようになるのである。 　岡潔・日本（春宵十話）

人間の職種あるいは地位というものが、人間であることに優先してはいけないんだ、ということを心しようではないか。 　東昇・日本（人間が人間であるために）

　一切ノ法ハタダ道理トイウニ文字ガモツナリ。其外ニハナニモナキ也。ヒガコトノ道理ナルヲ、シリワカツコトノキワマレル大事ニテアルナリ。 　慈円大僧正・日本（愚管抄巻七）

アクのあるのを愛という。アクのないのを慈悲という。慈悲は平等であって、愛の方は区別がある。こっちが愛したかて、向こうが愛してくれなかったら、これは成立しない。けど、向こうがどうであろうが、言うこと聞いても聞かいでも、…

手は熱く足はなゆれど 　われはこれ塔建つるもの 　宮沢賢治・日本（宮沢賢治全集５）