Founder's Dharma Guidance Text "Isshin", July 1982, Memorial Day of Bodhisattva Treasury of Emptiness
正しい実行には神様が必ずご守護を
皆さま、本日はようこそお参りくださいました。
今回の国連軍縮特別総会では、四年前、私が世界宗教者平和会議を代表して講演させていただいた第一回の時と、だいぶ空気が変わり、大変、広範な人たちが、戦争をすることの愚かしさ、そして軍備を拡張して、そのために困窮している愚かさというものへの認識を深めているのを感じました。
皆さんもよくおわかりのとおり、法華経は、『今この三界は皆是れ我が有なり。其の中の衆生は悉く是れ吾が子なり』とあるように、仏さまの大慈大悲が説かれています。
『長者窮子の譬え』など、仏さまの方では早く親子の名乗りをして、あり余る宝を渡したいと願っておられるのに、こちらは一向に気づかず、貧乏人の子と思い込んで火宅の中で苦しんでいる――そういう仏の本願への認識不足、愚かさに対し、それでもなお、何とかしてわからせようという、その仏さまのお慈悲が、拝読するたびに肝に銘ずるわけです。
今度、総会に参加した人たちが、それぞれに、若い人も若い人なりに鋭敏に世界の状態を感じとり、〝これはやはり仏弟子たるわれわれが、法華経の教義に則り、努力精進しなければならない〟と、身をもってわかってくれたようで、大変うれしく思っています。
世間には、立派な平和論を説く人がいます。しかし、そういう人がたくさんいても平和がこないというのは、その平和論を実践していないということです。
今回、私が約束してきた百万ドル拠出も、決してあり余っているお金ではありません。しかし、仏の本願を成就しようという、皆さんの真心と熱意を信頼して、佼成会のできることをさせていただこうと、私は表明したわけです。
現在、日宗連(日本宗教連盟)の理事六人の中で、学識経験者として理事の役をお願いしている小口偉一(おぐちいいち)先生が、東大の教授のころ、こういうことを言われました。
「佼成会では裕福な人ばかり導いているが、それでは意味がない。宗教は、いちばん草の根の、貧しい人たちを救わねばならぬはずだ」
これに対して私も反論して、「私をはじめ、佼成会員は貧乏人が多かったのですが、信仰をもち、三年、四年、五年とミエを張らず、仏さまのみ心に沿って、素直に、自我を捨てて精進しているうちに、ご守護を頂いて、いつのまにか幸せになってしまうのです。もともと佼成会は、貧乏人を片っ端から導いてきたのです」と、申し上げたことがあります。
その貧乏人の集まりが世界の桧舞台に立ち、「軍縮のキャンペーンの資金として、百万ドル出しましょう」と、胸を張って言えたということは、本当に有り難いと思います。(大拍手)
これは、正しい実行のおかげです。正しい実行には、神さまが必ずご守護をくださるのです。正しい実行には神様が必ずご守護を
皆さま、本日はようこそお参りくださいました。
今回の国連軍縮特別総会では、四年前、私が世界宗教者平和会議を代表して講演させていただいた第一回の時と、だいぶ空気が変わり、大変、広範な人たちが、戦争をすることの愚かしさ、そして軍備を拡張して、そのために困窮している愚かさというものへの認識を深めているのを感じました。
皆さんもよくおわかりのとおり、法華経は、『今この三界は皆是れ我が有なり。其の中の衆生は悉く是れ吾が子なり』とあるように、仏さまの大慈大悲が説かれています。
『長者窮子の譬え』など、仏さまの方では早く親子の名乗りをして、あり余る宝を渡したいと願っておられるのに、こちらは一向に気づかず、貧乏人の子と思い込んで火宅の中で苦しんでいる――そういう仏の本願への認識不足、愚かさに対し、それでもなお、何とかしてわからせようという、その仏さまのお慈悲が、拝読するたびに肝に銘ずるわけです。
今度、総会に参加した人たちが、それぞれに、若い人も若い人なりに鋭敏に世界の状態を感じとり、〝これはやはり仏弟子たるわれわれが、法華経の教義に則り、努力精進しなければならない〟と、身をもってわかってくれたようで、大変うれしく思っています。
世間には、立派な平和論を説く人がいます。しかし、そういう人がたくさんいても平和がこないというのは、その平和論を実践していないということです。
今回、私が約束してきた百万ドル拠出も、決してあり余っているお金ではありません。しかし、仏の本願を成就しようという、皆さんの真心と熱意を信頼して、佼成会のできることをさせていただこうと、私は表明したわけです。
現在、日宗連(日本宗教連盟)の理事六人の中で、学識経験者として理事の役をお願いしている小口偉一(おぐちいいち)先生が、東大の教授のころ、こういうことを言われました。
「佼成会では裕福な人ばかり導いているが、それでは意味がない。宗教は、いちばん草の根の、貧しい人たちを救わねばならぬはずだ」
これに対して私も反論して、「私をはじめ、佼成会員は貧乏人が多かったのですが、信仰をもち、三年、四年、五年とミエを張らず、仏さまのみ心に沿って、素直に、自我を捨てて精進しているうちに、ご守護を頂いて、いつのまにか幸せになってしまうのです。もともと佼成会は、貧乏人を片っ端から導いてきたのです」と、申し上げたことがあります。
その貧乏人の集まりが世界の桧舞台に立ち、「軍縮のキャンペーンの資金として、百万ドル出しましょう」と、胸を張って言えたということは、本当に有り難いと思います。(大拍手)
これは、正しい実行のおかげです。正しい実行には、神さまが必ずご守護をくださるのです。仏様のみ心になれたら世界は宝の山
今回の国連総会での演説にしても、六百余りもあるNGOの団体の中から七十五人が選ばれるという、まことに得難い貴重な機会を与えられたわけです。
ところが、せっかくそのような機会を手に入れながら、やはり欠席をする人があるわけです。私は十五番目でしたが、それまでに四人もの人が欠席しました。
また、広島、長崎の市長さんお二人は、演題が〝被爆の体験〟という共通のものだからということで、五分間ずつしか時間を与えられなかったのです。
そうすると、私のように、大勢の応援の人たちに見守られ、十分間の時間いっぱい、内容についても何の拘束もなく、言いたいことを言わせてもらえたということは、まことに有り難いことであったと思うのです。
講演のあと、各国の代表をお招きしてレセプションを催したのですが、国連通の人が「せいぜい二百人、どんなに多くても四百人どまりでしょう」と言っていたのに、何と六百人も来てくださいました。しかも、二時間の約束で場所を借りていたところ、一時間も超過するという大変盛り上がった会合となったわけです。
このように、私どもが長年、訴えてきたことが、ようやく少しずつ理解されてきたのを感じ、何よりもうれしく思っております。
仏様のみ心になれたら世界は宝の山
今回の国連総会での演説にしても、六百余りもあるNGOの団体の中から七十五人が選ばれるという、まことに得難い貴重な機会を与えられたわけです。
ところが、せっかくそのような機会を手に入れながら、やはり欠席をする人があるわけです。私は十五番目でしたが、それまでに四人もの人が欠席しました。
また、広島、長崎の市長さんお二人は、演題が〝被爆の体験〟という共通のものだからということで、五分間ずつしか時間を与えられなかったのです。
そうすると、私のように、大勢の応援の人たちに見守られ、十分間の時間いっぱい、内容についても何の拘束もなく、言いたいことを言わせてもらえたということは、まことに有り難いことであったと思うのです。
講演のあと、各国の代表をお招きしてレセプションを催したのですが、国連通の人が「せいぜい二百人、どんなに多くても四百人どまりでしょう」と言っていたのに、何と六百人も来てくださいました。しかも、二時間の約束で場所を借りていたところ、一時間も超過するという大変盛り上がった会合となったわけです。
このように、私どもが長年、訴えてきたことが、ようやく少しずつ理解されてきたのを感じ、何よりもうれしく思っております。
法華経の教えというのは、人間の心の中にある仏性を、はっきりと意識して顕わす、ということを根本理としています。
そのために仏さまは、あるいは因縁説を説き、あるいは方便を説いて、あらゆる方法で繰り返し繰り返し、私どもにわからせようとしておられます。例えば、『衣裏繋珠の譬え』なども単に宝珠が衿の裏に縫いつけてあったという譬えでなく、心の中の仏性という宝に気づきさえすれば、日蓮聖人のご遺文にもあるとおり『十方は悉く宝土である』ということを教えているわけです。
ですから今、人類すべてが法華経の精神を身につけ、大慈大悲の仏さまのみ心のようになったら、それこそ世界は宝の山で、お互いにゆったりした気分で過ごせるはずなのです。
それなのに、超大国と言われる国がつまらぬ意地を張り、六千億ドルもの金を軍備に注ぎ込んで、おかげで、世界中が不景気に苦しんでいます。
〝一遍に全部は無理だろうが、せめて半分に削ったら、難民も貧困も飢餓も、すべて解決できる〟ということを、今回、私は訴えました。このようにわかりきったことが実行できないという、愚かな状態に、現在の世界はあるのです。
先ごろフランスで開かれたサミットの中心議題は、アメリカの高金利でした。
何しろ現在のアメリカでは、私がかつて七年ほど通ったことのある質屋さんの利子と同じ一割五分という、まことに滅茶苦茶な高金利を実施しており、このために世界の経済が行き詰まっています。
ところが、パリのベルサイユに先進国の指導者が集まって話し合っても、この金利を下げさせることができなかったというのですから、残念なことです。しかも、レーガン大統領は、あの宇宙船スペースシャトルにまで、軍事的な役割をもたせようとしていると言われるように、こういうことに余計な金を使うから、アメリカはますます不景気なのです。
一方では、著名な大学教授が、二十七歳になるお孫さんに殺されるという、痛ましい事件が最近ありましたが、いくら教養があっても自制心を失うと、思いもよらぬことをしてしまう愚かさを、人間はもっています。
ですから、アメリカで、百万人もの人が反戦、核兵器廃絶の大集会に集まったというのも、ただごとではないのです。法華経の教えというのは、人間の心の中にある仏性を、はっきりと意識して顕わす、ということを根本理としています。
そのために仏さまは、あるいは因縁説を説き、あるいは方便を説いて、あらゆる方法で繰り返し繰り返し、私どもにわからせようとしておられます。例えば、『衣裏繋珠の譬え』なども単に宝珠が衿の裏に縫いつけてあったという譬えでなく、心の中の仏性という宝に気づきさえすれば、日蓮聖人のご遺文にもあるとおり『十方は悉く宝土である』ということを教えているわけです。
ですから今、人類すべてが法華経の精神を身につけ、大慈大悲の仏さまのみ心のようになったら、それこそ世界は宝の山で、お互いにゆったりした気分で過ごせるはずなのです。
それなのに、超大国と言われる国がつまらぬ意地を張り、六千億ドルもの金を軍備に注ぎ込んで、おかげで、世界中が不景気に苦しんでいます。
〝一遍に全部は無理だろうが、せめて半分に削ったら、難民も貧困も飢餓も、すべて解決できる〟ということを、今回、私は訴えました。このようにわかりきったことが実行できないという、愚かな状態に、現在の世界はあるのです。
先ごろフランスで開かれたサミットの中心議題は、アメリカの高金利でした。
何しろ現在のアメリカでは、私がかつて七年ほど通ったことのある質屋さんの利子と同じ一割五分という、まことに滅茶苦茶な高金利を実施しており、このために世界の経済が行き詰まっています。
ところが、パリのベルサイユに先進国の指導者が集まって話し合っても、この金利を下げさせることができなかったというのですから、残念なことです。しかも、レーガン大統領は、あの宇宙船スペースシャトルにまで、軍事的な役割をもたせようとしていると言われるように、こういうことに余計な金を使うから、アメリカはますます不景気なのです。
一方では、著名な大学教授が、二十七歳になるお孫さんに殺されるという、痛ましい事件が最近ありましたが、いくら教養があっても自制心を失うと、思いもよらぬことをしてしまう愚かさを、人間はもっています。
ですから、アメリカで、百万人もの人が反戦、核兵器廃絶の大集会に集まったというのも、ただごとではないのです。全ての人々に絶対に欠かせぬ信仰心
世界宗教者平和会議の発足の精神は、「無抵抗・無防備」の平和主義を貫き、インドの独立を獲得した、近代の聖者ガンジー翁の心を学ぶことでした。
日本の歴史でも、徳川家康という人は、戦国時代の乱世を平定し、三百年にも及ぶ泰平の世を築いた、世界に類のない偉大な政治家だと言えるでしょう。
この家康公が、山岡荘八氏の著書によると、「毎日、暇さえあれば南無阿弥陀仏と、何百遍も書いていた」ということです。
こういう篤い信仰心をもっていた政治家であったから、例えば、諸国の大名に対して、お互いに争いごとが起きて戦いをする場合でも、田畑を荒らして百姓を苦しめるようなことは、絶対に許さなかったのだそうです。
こういうことから考えても、人間には信仰心が必要なのです。私は、どうしても仏の本願を地上に広めなければならない。それには、まず、この法華経の思想を、日本人すべてに布教しなくてはならないと思うのです。
実は国連でのレセプションの時、佼成会の御旗と同じ『南無妙法蓮華経 天壌無窮 異体同心』と書いたものを、ご出席の皆さんにお渡ししました。用意しておいたのが五百枚で、おいでくださった方が六百人ですから、日本から来られた人たちなど、百人の方にはあげられなかったわけですが……。
その時、尋ねられたので、
「妙法蓮華経というお経は、仏さまの一代に説かれたお経の中でも、いちばん有り難いお経で、これに説かれたとおり実行すれば、天も地も人間も、悉くが異体同心になって幸せになる。その法華経に帰依するという意味が、南無妙法蓮華経です」と答えたのですが、このように、お題目の力、妙法蓮華経の有り難さというのは、天地と共に、国境を超えて、人類悉くが幸せになれるという、異体同心の行なのです。
またお盆の月になりました。仏さまの方では、もうお手配をくださっていますから、皆さんがその気になりさえすればお導きは、どんどんできるのです。
一日も早く『諸乗一仏乗となって、妙法の繁盛する』という状態をつくり出すのが、私ども佼成会員の使命なのです。
どうか、皆さま、一層のご精進をお願いいたします。(文責在記者)
全ての人々に絶対に欠かせぬ信仰心
世界宗教者平和会議の発足の精神は、「無抵抗・無防備」の平和主義を貫き、インドの独立を獲得した、近代の聖者ガンジー翁の心を学ぶことでした。
日本の歴史でも、徳川家康という人は、戦国時代の乱世を平定し、三百年にも及ぶ泰平の世を築いた、世界に類のない偉大な政治家だと言えるでしょう。
この家康公が、山岡荘八氏の著書によると、「毎日、暇さえあれば南無阿弥陀仏と、何百遍も書いていた」ということです。
こういう篤い信仰心をもっていた政治家であったから、例えば、諸国の大名に対して、お互いに争いごとが起きて戦いをする場合でも、田畑を荒らして百姓を苦しめるようなことは、絶対に許さなかったのだそうです。
こういうことから考えても、人間には信仰心が必要なのです。私は、どうしても仏の本願を地上に広めなければならない。それには、まず、この法華経の思想を、日本人すべてに布教しなくてはならないと思うのです。
実は国連でのレセプションの時、佼成会の御旗と同じ『南無妙法蓮華経 天壌無窮 異体同心』と書いたものを、ご出席の皆さんにお渡ししました。用意しておいたのが五百枚で、おいでくださった方が六百人ですから、日本から来られた人たちなど、百人の方にはあげられなかったわけですが……。
その時、尋ねられたので、
「妙法蓮華経というお経は、仏さまの一代に説かれたお経の中でも、いちばん有り難いお経で、これに説かれたとおり実行すれば、天も地も人間も、悉くが異体同心になって幸せになる。その法華経に帰依するという意味が、南無妙法蓮華経です」と答えたのですが、このように、お題目の力、妙法蓮華経の有り難さというのは、天地と共に、国境を超えて、人類悉くが幸せになれるという、異体同心の行なのです。
またお盆の月になりました。仏さまの方では、もうお手配をくださっていますから、皆さんがその気になりさえすればお導きは、どんどんできるのです。
一日も早く『諸乗一仏乗となって、妙法の繁盛する』という状態をつくり出すのが、私ども佼成会員の使命なのです。
どうか、皆さま、一層のご精進をお願いいたします。(文責在記者)